トレラン大会中のコースロストによる捜索事案が2件発生しています。ココヘリが捜索協力を行い早期発見を実現、無事救助が行われました。
7月23日に開催された「マウンテントレイル野沢温泉 2021」 において参加者ランナーが1㎞以上コースから外れる事案が発生。「マウンテントレイル野沢温泉 2021」 では地図アプリ、ココヘリ受信機携帯とココヘリ探索⽅法のレクチャーなど多くの対策を事前に行っていた事もあり、スイーパースタッフと、ココヘリドローンチームによる捜索で約30分での早期発見を実現、無事救助されました。別のトレイルランニング大会でも一件、同様のコースロスト、捜索事案が発生しています。
コースロストしたK さんの⼿記
⼩菅神社で給⽔してからコースに戻ると、ランナーがバラけて単独⾛になりました。⾚いマークが付いている⽊を⽬印に前に進んで⾏きましたがやがて⽊が折れて、薮が多くなってくるなどどんどん厳しいコースになり不安は有りました。⼀緒に⼤会に参加しているラン友のグループ LINE に、ジオグラフィカに出ている現在地と⽊にくくり付けて有る⾚いリボンと⾚い⽮印の写真を撮り、合っているか確認して貰いましたがどうやらコースロストしているようでした。仲間のアドバイスとして⼀⼈で動くなと⾔われて、⽔分量の確認と上着を着てその場で待機する事にしました。
先にリタイアした友達が⼤会本部に連絡してくれ、待っているとドローンの⾳がして30分後ぐらいに笛の⾳や、熊鈴の⾳がして⼈の気配がしたので声をあげると救助隊の⽅で⼀緒に下⼭して頂きました。⾛⾏中携帯電話は機内モードにしていた為、充電も充分で待機中は友達と連絡も取れたので、不安は無かったですが、これが圏外地域だったり、携帯の充電が無かったり、夜間だと私はどうなっていたのか︖我に帰ると不安になりました。
スイーパーB さんの手記
K さんが⼩菅神社過ぎた場所で道迷いをしてコースから外れていると連絡が⼊り、すぐにスイーパーA さんとコースを逆⾛する。 多分ここで間違えたのか︖︕と思うレースコース上にある登⼭道分岐に到達。 分岐にはピンクリボンが何本かあった。送られてきた地図と登⼭道照らし合わせ、この登⼭道上にいると確信して進むがココヘリ受信機は変わらず「近くにいません」を⽰すのでこの登⼭道で本当にあっているのか不安は増す。
少しして受信機が反応︕「発⾒しました」と表⽰が出た。K さんは受信機が反応出来る場所にいる事が分かり、あとは⼀刻も早く⾒つけ出したい思いで私は K さんの名前を連呼しスイーパーA さんはホイッスルを吹きながら登⼭道を進む。その場所で受信機は 10 時⽅向を指し探索対象までの推定距離が随分と縮まった時、藪の中から⼥性の声が聞こえた。 私はどうしてこんな藪にいるのか︖︖とかなりびっくりした。怪我はないか聞くと「ありません⼤丈夫です」とのことで先ずはホッとした︕
大会運営者の声
今回の捜索で、ココヘリがずいぶんと役に⽴って、捜索する私達に⾃信と安⼼感をもたらせてくれました。 特に藪の中では⽬印になる物がなくて、受信機が指す⽅向で⾏けました。 ⼀⼈での参加でなく、友達と連絡を取り合えた事、電波がつながる場所だった事、怪我がなかった事、全てにおいてラッキーだったように思う。
しかしながら、ランナーは尾根上ではなく脇の薮の中の急斜⾯にいて⾃⼒では上がってこられない状態だった。もし本⼈の意識がないなど呼び掛けに反応出来なかったら⾒つけるのは困難な状況であったが、ココヘリ受信機では尾根脇で反応があることは把握できていた為、発⾒できたものと思われる。
あなたは貸与される会員証(発信機)を携行するだけ。もしもの時に、ココヘリの捜索チームがあなたの居場所を素早く正確に把握、救助組織へ引き継ぎます。
サービス開始からこれまで531件の捜索相談・通報に寄り添い、32件の捜索事案では28件の発見を実現。その86%の事案で3時間以内、全ての案件で8時間以内で発見しています。生死を分ける「72時間の壁」を大幅に下回る捜索時間です。
確かな性能と実績を基に、全国の警察・消防航空隊が会員証(発信機)の電波をキャッチする専用受信機を導入しているので、大会以外の日々のトレーニングでも安心です。もちろん義務化、義務化推奨大会では運営チームがココヘリ受信機を導入しているため、遭難発生時も迅速な捜索が可能です。
「The 4100Dマウンテントレイル in 野沢温泉 2021」による捜索事案の経緯報告
「The 4100Dマウンテントレイル in 野沢温泉 2021」ランナーのコースロストへの対応と今後の対策報告
YAMAHACKによる捜索事案の記事