【連載企画】COCOHELI STORIES 「いってきます」と「おかえりなさい」の間に。
vol.36 カナダ育ちでアウトドアで過ごすことが大好き。自然を愛し、自然を楽しむポーリンさんの日常にお邪魔しました。
「日系3世でカナダ出身の私にとって山や自然は常に身近なもので、小さいころから自然の中で遊んでいました。中学生くらいになると自分なりに企画して友人と山へも遊びに行くように。カナダでは16 歳で車の免許が取れるので、その頃にはちょっと遠くにも行けるようになりました。私が住んでいたトロントには、小さい山と湖がたくさんありました。テントや鍋、食料、そしてカヌーを持って、キャンプしながらアウトドアを楽しんでいました。湖に出たらカヌーで渡り、それからまたカヌーを担いで歩くんです。学生時代はそんな冒険をして過ごしていました。その後公認会計士になり、仕事をしながら週末や長期休暇には山で遊んでいました。トロントで働きながらアウトドアを存分に楽しんでいた私は、その後転勤でバンクーバーに行くことに。そこでも山だ!海だ!と最高のアウトドアライフを楽しんでいた私は、駐在員として日本から来ていた旦那さんと出会って結婚。旦那さんが日本の本社に戻る時に一緒に日本へ。それからあっという間に20年です(笑)」とポーリンさん。
ポーリンさんは、adventure_divas(アドベンチャーディバズ)という登山、テント泊、ロングトレイル、スノーシュー、地図読み、ロゲイニングなどのツアーや講習会を開催する会社の代表でいらっしゃいます。「この会社を始めたのは2008 年。来日してすぐは外資系のファイナンスの仕事をしていました。当時私自身も全力投球で過酷に働く中で、うまくリフレッシュできずにいつも疲れている同僚を見ていました。そんな彼女たちに、たとえ仕事が忙しくてもアウトドアでリフレッシュできることを体験してほしいと思ったんです。自然に触れると普段の生活が変わるし、考え方とか生き方もポジティブになって、頑張れたり挑戦できたりできると思っているんです。ある時“山に行こうよ”と誘ってみたら、行きたいという女性が多くて。それで、女性が企画した女性向けの活動をしたいと思ったんです」とポーリンさん。それがアドベンチャーディバズの始まりだそうです。
山に行くことが多いポーリンさんが山に向かう時に心掛けていることを伺うと、「一 番は予防対策、リスクマネジメントを大事にしています。何か起きないように事前の準備をする。知識・道具・準備でリスクを回避する。リスクをなくすことはできないけど、できるだけ生きて帰れるような体制を整えることが一番かな。でも 100% っていうのは絶対ないから、フィールドで予定外のことが起きた時、それに対応する技術や知識、対応するためのスキルをつけておくこと。でも、どれだけ備えていてもどうしようもない時だってあると思う。いわゆる自分の想定外の最悪の事態。そんな時にこの「ココヘリ」を持つことが大切だと思っています」とおっしゃっていました。
ココヘリ入会のきっかけを伺うと、「ココヘリを知った時に今までは無かったものだったので、どんな仕組みか気になっていたところ、アウトドアショップの友人から説明を受けて、これがあれば安心して山にいけると思いすぐに申込みました。今までも使っていませんし、これからも使う確率はほんのごくわずか。それでも、どんなに経験があっても自然を相手にする以上どうしようもないこともあるし、運命としか思えないぐらいの不運に見舞われることもある。多くの経験があって知識豊富な慎重な人でもアクシデントはあるから、絶対に大丈夫はないことを知っています。もしかしたら滑落して死んでしまっているかもしれないし、もしかして頑張ってしぶとく生きているかもしれない。そんな時に見つからないと周りに迷惑もかけるし心配もかける。ココヘリは見つけてもらう手掛かりになる。それに、誰も来てくれないかもしれないと不安になるより、ココヘリを持って登山届けを出していたら希望が持てますよね」とポーリンさん。
コロナ禍で自然の中でリフレッシュしてほしいと思い沢井マウンテンカフェを始めたご夫婦。「人と人を繋げ、人と自然を繋げるきっかけをつくれたらいいなと思っています。そして喜んでくれる皆さんの幸せな笑顔を見るとやりがいあるし幸せを感じます。山や自然に触れると元気をたくさんもらえて人生を豊かにするきっかけも作れると思って色々チャレンジしています。旦那さんの大好きな料理が生かされているこの沢井マウンテンカフェも、景色を楽しみながら食事ができてリフレッシュできるとお客様に喜んでいただいています」とポーリンさん。
自然を楽しむお客様の為にゲストハウスも始める予定のお二人。カナダの大自然で育ち、旦那様に出会い日本へ。そしてこの沢井でも自然を通じて沢山の人の幸せのきっかけを作れたら嬉しいとおっしゃるポーリンさんと旦那様に、これからもココヘリは寄り添い続けます。
#ココヘリ