2022年に捜索対応をした6件のうち1件の事例で電波を受信できない事例が発生しました。詳しくは後述しますが、発見の可能性を高めるため会員の皆さまへのお願いです。
会員証(発信機)はザックの雨蓋や、ショルダーストラップの上面など、たとえ倒れたとしても体が覆い被さらない位置へ設置ください。
会員証携行にもかかわらず、受信機を搭載した県警ヘリ、ココヘリ捜索ヘリが発見できなかった事実を受け、ココヘリでは捜索の再現検証を行なっています。状況再現として浅い雪洞を掘り、会員証(発信機)を小物ポーチに入れ、さまざまな姿勢で電波がどれだけ減衰するかを確認しました。
検証の結果、身体が覆いかぶさった状態ではやはり電波の減衰が非常に大きいことがわかりました。
対策として、捜索手段の多角化による、捜索体制の強化をさらに推進します。初回捜索で反応がない場合、2回目の捜索と並行してココヘリドローンチームや地上部隊での捜索を並行して行います。上記の図のように例え会員証(発信機)の電波が遮られている状況でも多角的なポイントから捜索を行うことで、発見の確度をさらに高めていきます。
検証の結果、身体が覆いかぶさった状態ではやはり電波の減衰が非常に大きいことがわかりました。
※ストック等に付ける場合、冬季はバッテリー消耗が高まるため、雪洞の外ではなく、中に設置ください。
今後もドローン・ヘリコプター等で実際の状況に近づけた追加検証を行い、原因究明に努め、特定された原因に対応する捜索体制の強化や捜索オペレータのトレーニング実施など、会員の皆さまの命をより高い確度で守るための取り組みを強化していきます。
多発する冬山遭難。2022年2月に発生した5件の事案での捜索協力を行いました。