2024-07-14
プロモーション

COCOHELI STORIES Vol.29を配信いたしました

【連載企画】COCOHELI STORIES 「いってきます」と「おかえりなさい」の間に。

大峰 菜奈子
AUTHENTIC JAPAN
目次

Vol.29 八ヶ岳の登山口にある“八ヶ岳山荘”のご主人の藤森さん。山小屋を始めてから28年間、日々多くの登山客を送り出しながら山を訪れる方々の安全を願い過ごしてらっしゃる藤森さんの日常にお邪魔しました。

八ヶ岳山荘

 藤森さんと山の出会いは28年前。それまで山登りをしたこともなかった藤森さんが突然山小屋の主人になることに。そんなドラマのような始まりだったそうです。「もともと僕は銀行員でした。銀行員時代は山登りとかしたことありませんでしたし、山とは縁遠い人生でした。東京で妻と一緒になってバブルが崩壊したのを機に、長野の実家で建設業を手伝っている時、後継者がいないからということで山小屋を引き継ぐことになりました。と藤森さん。なんと登山をしないのに山小屋を購入し、山小屋の主人となられたそうです。突然の転身に奥様はどのようにおっしゃっていたのか尋ねると、「当時銀行での仕事が大変で、人間性まで変わってしまいそうな気がしていました。私が地元に帰りたいといったら、妻も“まあいいんじゃない好きにしたら~”みたいな感じでした」とおっしゃっていました。

ハンドピック作業により豆を選別
人気No.1 山賊焼き定食

八ヶ岳山荘の名物はスタッフさんが、手でひと粒ひと粒豆を選別して、お店の中で焙煎するというこだわりの珈琲。車を駐車して料金を支払うとサービスでついてきます。ほっと一息の一杯がとてもおいしく、登山客に大好評だそうです。店内には巨大な水出し珈琲用のガラス装置もあり、ゴールデンウイークから始まる珈琲の提供を皆さんはとても楽しみにしていらっしゃるそうです。藤森さんと奥様そしてスタッフさんの愛情のこもった珈琲と一番人気の山賊焼き定食は八ヶ岳を訪れる多くの登山客に愛されています。

藤森さんが山に向かう時に心がけていらっしゃることを伺うと、「絶対に怪我をしないように心がけています。そのためにもヘルメットを必ず着用しています。どこで滑るかわからないからストックも必ず持っています。転ばないのが大事ですが、転んでもカバーできるようにヘルメットをかぶります」とおっしゃっていました。そんな藤森さんのココヘリ入会の理由は、「行く場所はほぼ決まっています。山の中で転んだりして自分が動けなくなることがあるかもしれない。意識を失う可能性もあるというところも考えて入会しました。妻が心配性だしね」と藤森さん。八ヶ岳山荘さんではココヘリの紹介をしてくださっています。「ヘルメットと一緒の感覚。みんなにヘルメット被れよ、これもあるから持っていた方がいいよって伝えるために置いています。ココヘリは自分の位置を伝える道具であるが、持つことで自分自身が「安全登山」への認識が高まるような気がします。小さなグッズですが大きな安心感と、登山への向き合い方が変わるような感じがします」とおっしゃっていました。

奥様に、藤森さんが山に向かわれることにはもう慣れましたか?と伺うと、「いや未だに慣れないです。考えれば考えるほど眠れなくなる。無事な顔を見るまで、心配は尽きないですよ。自然が相手なので、いつ何が起きるかわかりませんから。備えることが大事だと思います。遭遇したときには、それこそああすればよかったこうすればよかったってことも頭に浮かぶと思います。昔はココヘリを持ってなかったので心配して帰りを待っていました。今はこういった探す手段になる道具を持っていることで少し気持ちが楽になりました。心配が消えるってことはないと思いますが、一つでも多くの安心材料があるのはいいことだと思います」と奥様。八ヶ岳山荘に訪れるお客様についても伺うと、「八ヶ岳に足を運んでいただいてきていただけるのがすごくうれしい。心配性の私は、装備や心持ちはどんなかな?と気にかかります。装備があまりに不十分な方にはお声かけをしています。後で何かあったときに、一声かけとけばよかったって思わないように。そして、なるべく多くのお客さまとお話しして服装など覚えておくようにしています。もし何かあって、警察に聞かれたときに情報を提供できますから」とおっしゃっていました。

八ヶ岳山荘でのお二人の夢について伺ってみました。「 “日本一いい山小屋だね”って言われば本望だよねって、二人で話したことがあるんです。妻は覚えているかな?ゆっくり寛ぐことができて、またここに帰ってきたねっていうような。最近そういうイメージになりつつあると思っています。 “ただいま”という感じ。俺よりも妻の方に会いに来ている方も多い気もしますけど(笑)。山小屋って街中と同じようにおいしい料理が提供できるわけではないけど、暖かい雰囲気だったり、スタッフの笑顔だったり、声がけだったり。そういうのがとても大事なんじゃないかと思っています」と藤森さん。

優しい笑顔で八ヶ岳に訪れる方々を迎え、安全を願って送り出し、八ヶ岳の安全を守り続ける藤森さんご夫婦にココヘリは寄り添い続けます。

#ココヘリ

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