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本協定は、富山県内で山岳遭難が発生した際に、県警が所有するココヘリの発信機・受信機を活用し、ココヘリと富山県警察が相互に協力することで救助・捜索活動を迅速かつ的確に行うことを目的としています。
協定締結式は、室堂警備派出所前で実施され、富山県警察本部の髙木正人本部長、AUTHENTIC JAPAN代表取締役の久我一総が出席しました。協定締結に加え、中継アンテナを搭載したドローンを使って探索し、位置を特定するデモンストレーションも行われました。
富山県には、立山や剱岳をはじめとする標高3,000m級の山々から、日帰りで登ることができる低山まで、多様な山岳エリアがあります。全国各地や海外から多くの登山者が訪れる一方で、山岳遭難は増加傾向にあり、捜索救助の現場では、これまで以上に迅速かつ的確な活動が求められています。山岳地帯では、天候の急変、複雑な地形、携帯電話の通信環境などにより、遭難発生時の位置特定や捜索活動に時間を要する場合があります。ココヘリの発信機を携行した登山者の遭難時には、ヘリコプターやドローン等を活用することで、早期発見につなげることが期待されています。

今回の協定にあわせて、富山県警察山岳警備隊では、ココヘリの発信機を携行していない登山者に対し、万一の遭難に備えた対策として、富山県警察が所有するココヘリ発信機の無料貸出を2026年6月1日より開始します。
貸出は、室堂警備派出所、剱沢警備派出所、馬場島警備派出所の3カ所。警察が所有するココヘリの発信機を登山者へ貸し出す取り組みは、全国初となります。各拠点では、警備派出所前ののぼり、室堂駅等でのポスター掲示、貸出時に配布するリーフレットなどを通じて、登山者への周知が行われます。

協定締結式後には、ココヘリの発信機を、中継アンテナを搭載したドローンを使って探索し、位置を特定するデモンストレーションを実施しました。
山岳遭難の現場では、視界不良や広大な山域、複雑な地形により、ヘリコプターや地上隊員による目視捜索だけでは時間を要することがあります。ヘリやドローンを活用することで、地上隊員が直ちに到達しにくい場所や、広範囲の探索が必要な場面においても、発信機の電波を手がかりに捜索範囲を絞り込むことができます。
ココヘリでは、2026年3月にも富山県警察山岳警備隊の皆さまを対象に、ココヘリ機器を活用した捜索訓練およびドローンによる空中捜索デモンストレーションを実施しています。机上講習からフィールド訓練までを通じて、発信機の特性や受信機の操作方法、現場での活用方法について理解を深めていただきました。今回の協定は、こうした実践的な連携の積み重ねの上に実現したものです。
このたび、AUTHENTIC JAPAN株式会社と富山県警察の間で協定を締結させていただきました。山岳遭難の捜索・救助活動に関わる私たちにとりまして、大変心強く、誠に意義深いものと受け止めております。富山県には、北アルプスの立山や剱岳をはじめとする標高3,000m級の山から、日帰りが容易な低山まであり、全国や海外から多くの登山者が訪れます。その一方で、山岳遭難は増加傾向にあり、昨年、富山県では統計開始以降最多となる165件が発生しております。
また、過去5年間で県内の山において8名の方が発見されることなく行方不明となっております。捜索・救助の現場では、これまで以上に迅速かつ的確な活動が求められています。
今回の協定締結により、富山県警察山岳警備隊が全国初の取り組みとして、ココヘリの電波発信機を貸し出しさせていただきます。ぜひ、富山県を訪れる登山者の方々は、山岳警備隊からココヘリの電波発信機を借り受けていただき、万が一の時に備えて携行していただきたいと思います。
近年、遭難救助をめぐっては、救助費用を誰が負担するべきかという議論が、日本各地でなされています。
そのような中で、今回、富山県警察様が購入した発信機を室堂、剱沢、馬場島の派出所にて登山者の方にお貸しして、万が一遭難された際には、より迅速かつ効率的に救助にあたる仕組みを、日本で初めて導入いただくこととなりました。
これは、現在議論されている「有料か無料か」という二極化した論点とは異なり、そもそも捜索・救助にかかる時間や費用、そして救助にあたる方々のリスクを劇的に減らしていこうという、まったく新しいアプローチだと感じております。
長時間にわたる捜索には、膨大な費用と時間がかかります。場合によっては、救助にあたる隊員の皆様の命が危険にさらされることもあります。そうした課題に対し、今回の協定は、新たな切り口を社会に提案するものになるのではないかと考えております。
本日の協定を通じて、富山県警察様とともに、より安全で安心な登山環境づくりに貢献してまいります。
山に入る際は、登山届の提出、気象情報やルートの確認、十分な装備の準備が欠かせません。そして万が一に備え、自分の居場所を知らせる手段を持つことも、これからの登山における重要な安全対策のひとつです。今後も救助機関や山岳関係者の皆さまと連携しながら、遭難者の早期発見と、迅速で安全な捜索救助活動に貢献してまいります。