化繊はそもそも水となじみにくい

2023-07-11

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「疎水性」とは、水に対する親和性が低い、つまり水分を吸いにくい性質を意味します。ポリエステルやポリプロピレンなど、化学繊維の多くは疎水性です。これとは逆に、水となじみやすい性質が「親水性」です。ウールやコットンなど、天然素材のほとんどは親水性です。繊維の性質を客観的に図る数値のひとつに「公定水分率」があります。公定水分率は、温度20℃、湿度65%の環境における繊維内の水分率です。繊維を取引する際には重さが基準になりますが、水分を吸わせて重くするような不正を防ぐために定められました。たとえば、ポリエステルの公定水分率はわずか0.4%で、無加工ではほとんど水を吸わない素材です。ちなみに、ポリプロピレンは0.0%。一切水を吸いません。化繊は速乾性があるといいますが、そもそもほとんど水分を吸わない素材なのです。