オプションも豊富

2024-08-13

まで

厳しい雪山にも対応できる

 山岳テントの多くは無雪期の使用を想定した3シーズンモデルですが、国産の一部定番のなかには、オプションを用意して拡張性をもたせているモデルがあります。 

 代表的なオプションが、「スノーフライ」あるいは「外張り」と呼ばれる積雪時用のフライシートです。インナーテントをすっぽりと覆うカタチで裾にはスカートがあり、ここに雪を乗せて空気の出入りを抑えてテント内の温まった空気を逃さないようにします。

 スカートによって密閉性が高まるため、生地は防水ではなく通気性を備えています。スノーフライの使用を想定している冬の山岳地帯は雨ではなく雪になるため、防水性は不要という訳です。入り口には凍結の恐れがあるファスナーは使わず、巾着のように絞れる吹き流し式に。これによって雪の吹き込みも軽減します。「インナーフライ」あるいは「内張り」も同じく冬山でテントの保温性を高めるオプション。テント内に吊るして使用します。ほかにも、フレームを追加して広い前室をつくれるフライシートを用意しているモデルもあります。テント本体は極力シンプルで軽量につくりオプションでさまざまなシーンに対応する、とても合理的な考え方です。